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| 日常診療の場で、陥りやすい落とし穴 = Pit-fallについて、専門の先生が解説。 |
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| 生活習慣病を合併する場合の注意点について、専門の先生が解説しています。 |
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| 尿酸の生成のしくみとアロプリノールの作用機序を、Flashムービーで説明しています。 |
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高尿酸血症と心血管事故の間に独立した関係があることを示す疫学研究をみていくと、おもしろいことに気がつきます。合併症のない場合と虚血性心臓病、高血圧、脳血管障害、糖尿病といった合併症のある場合で、心血管事故を起こすリスクとなる血清尿酸値の閾値が違ってくるのです。合併症のない場合に比べて、合併症のある場合は閾値が低くなります。合併症があると、血管を障害する尿酸の力が高くなるということです(図4)。
血管は、高尿酸血症の尿酸によって直接障害されるほか、合併する生活習慣病などによっても障害され、心血管事故につながります。生活習慣病はさらに、血管を障害する尿酸の力を高めるという。三つどもえの関係があることになります(図5)。
こう考えてくると、高尿酸血症の治療では、血清尿酸値を下げるだけでなく、高血圧など合併する生活習慣病の治療をしていくことも重要であることがおわかりいただけると思います。尿酸が直接リスクになることを念頭に置きながら、生活習慣病全体の治療をしていくことが大切なのです。
動脈硬化性の脳・心血管疾患では現在、高脂血症に加えて、肥満、高血圧、糖尿病などの危険因子が重積するメタボリックシンドロームが注目されています。高尿酸血症もその1つととらえ、全体を視野に入れた治療をしていく必要があるといえます。
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高血圧を合併する高尿酸血症の血清尿酸値に対しては、心血管事故を起こすリスクとなる血清尿酸値を考慮した治療を行うことになりますが、それはちょうど6・7・8の原則に従うと考えてかまいません(図6)。ただし、血清尿酸値があまり低すぎると心血管事故が増加するJカーブが知られていますので(図7)、管理目標値としては5.0〜6.0mg/dLとするのがよいと思います。
血清尿酸値が7.0〜8.0mg/dLであれば、生活指導を行います。われわれはまず、カロリー制限ということで、BMIをみながら、糖尿病食を中心とした食事指導をします。プリン体を多く含む食物についてはさほど制限しませんが、プリン体の多いアルコール飲料であるビールの摂取はなるべく避けるようにしてもらっています。量の制限とともに、プリン体の少ない発泡酒などをすすめ、プリン体の多い大麦が原料の地ビールなどはやめていただくようにしています。
運動については、好気性運動をすすめています。高血圧の患者は、好気性運動をすると、血圧も下がりますから、両方によいと思います。水中歩行も、水圧によって心房性利尿ペプチドが出るため、高血圧の患者に適しており、尿酸の低下も得られます。
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合併する高血圧に対しては、血清尿酸値を上昇させることが報告されているサイアザイド系利尿薬やβ遮断薬、α・β遮断薬を避け、血清尿酸値に影響を及ぼさないか、低下させる降圧薬を使うことになります(図8)。
われわれは、血清尿酸値を低下させる降圧薬を推奨しており、尿酸低下作用を兼ね備えたそうした降圧薬を最近、2つに分類しています。
1つは、ロサルタンです。この薬は腎におけるURAT1という尿酸トランスポーターを阻害し、尿酸排泄促進に働くことが知られています。腎性高尿酸血症を抑制する降圧薬です。
もう1つは、筋肉における尿酸前駆物質の産生、すなわち筋原性高尿酸血症を抑制することが知られている降圧薬で、長時間作用型カルシウム拮抗薬、α1遮断薬、ACE阻害薬があります。
高尿酸血症の病型分類をし、排泄低下型には前者、産生過剰型には後者を1st-lineの降圧薬として処方しています。
そして、高血圧治療ガイドラインに従い、血圧を降圧目標まで低下させます。
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高尿酸血症に対しては、まず病型分類をし、それに応じた尿酸コントロール薬を使っていくことになりますが、病型分類は降圧薬の選択について行ったものがそのまま使えます。病型分類に従い、排泄低下型には排泄促進薬、産生過剰型には産生抑制薬を選択します。
1つ重要な点は、尿路管理です。高血圧患者には、酸性尿が多くみられます。われわれの検討では、1日中酸性尿を示す患者が1/4あり、早朝酸性尿を示す患者が全体の1/3、1日のどこかで酸性尿を示す患者が1/2以上認められています(図9)。
高血圧を合併する場合は、腎性の排泄低下型高尿酸血症が主となるため、排泄促進薬を使っていくことになりますが、その場合、酸性尿が多く、尿路結石ができやすいことに注意する必要があります。したがって、必ず尿アルカリ化薬を併用しなくてはなりません。
高血圧合併例では、筋原性の産生過剰型高尿酸血症も関与していますから、先に産生抑制薬を使って尿中に排泄される尿酸を減らし、その後、排泄促進薬との少量併用をしていくことも考えられます。筋原性高尿酸血症では、尿酸前駆物質であるヒポキサンチンの産生と尿の酸性度にきれいな正相関がみられ、酸性尿の患者では筋原性が強く関与していると推測されます。したがって、産生抑制薬を先に使っていくことは理にかなっており、その使い方が1つのポイントになってくるかもしれません。
クレアチニンクリアランス(Ccr)が30mL/分以下の重症の腎障害がある場合は、尿酸排泄促進薬は効かないため、尿酸産生抑制薬のアロプリノールを使っていくことになります。その際には、活性代謝産物のオキシプリノールの血中濃度上昇をふまえて、Ccrに応じた投与量の調節が必要です。
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